こどもたちには、変わらない自分に対する脅威を痛いほど分からせないといけません。と同時に、失敗は必然的に起こるものだし、失敗を糧にしてこそ人は成長する、受験の本当の楽しみは「苦しみ」を「楽しみ」に変えるプロセスにある、ということを教える必要があります。私は、言い訳がましいこどもには、「失恋ダメ男」の話をして考えさせます。失恋ダメ男の話とは次のようなものです。「失恋ダメ男」(失恋を繰り返す男)は、なぜフラれたのかを理解できなかったり、あるいは理解しようとせず、「アイツは人を見る目がない」「オレがフッてやった」「女は信用できない」などといって偏見をもつたままふてくされます。自分をフッた人の立場に立って自分を見つめ直し、欠点があればそれを教訓として次の恋愛に生かそうとは思いません。自分に密着したままでジレンマに陥っているくせに、人のことを低く見てその場を取り繕います。見事な理想を掲げているのに、なぜか人は自分のことは分かってくれないと思い、似たような失恋を繰り返し、「恋愛なんてロクなもんじゃない」と誤った考え方を強めていきます。人は自分の中にあるイヤな部分と向き合うことを嫌いますが、これはごく自然なことです。ですから、言い訳がましいこどもに「お前のココがダメなんだ」なんて言ってしまうと、溝が深まるばかりです。