ユニクロは完全SPA小売業、対するしまむらは徹底したベンダー(売り手のこと/ここではメーカーや問屋)集荷の品揃え小売業だから、その考え方、オペレーション、マーチャンダイジング、管理手法体系は全く逆。対極にある。しかしその結果として、両社には次のような共通項が生まれた。それは、「問屋に頼る必要がなくなった」ということである。ユニクロは自分で作った商品を自ら責任持って売り切る業態だから、そこに問屋が介在する余地はない。しまむらもすべての商品リスクを負う完全買い取りシステムで、もちろん返品など一切しない。さらに100%自社物流だから、こちらも問屋介在の余地なしである。通常、商品は「製」(生産機能)、「配」(中間流通機能)、「販」(小売機能)という独立した機能(経路)を経て消費者のもとへ届く。しかし、(繰り返しになるが)ユニクロは「販」と「製」を直結させることによって「配」を不要にした。一方、「販」と「製」分離型のしまむらは「配」を内包した。要するに彼らは、「製」「配」「販」という伝統的分業システムの垣根破壊者である。そして、(もう1つ繰り返すが)そのポイント(キモ)は「配」(中間流通)にある。もっとも、中間流通の無用(内包)化がなぜ今、それほど重要なのか、どうもピンと来ないという読者が多いかも知れない。