目立たないことを美徳

2011-06-13

何事にも控えめで目立たないことを美徳としてつつましく清純に生き、良妻賢母を目ざしてお嫁にいき、数人の子どもを産み育て、ひたすら家事に励み、五十歳未満でこの世におサラバした先輩女性にくらべると、わずか五十年くらいしかたたないのに、現代女性はあらゆる意味で幸せになりました。それはたしかな事実です。ところが、なまじ結婚したがために幸福でなくなった女性は、依然としてあとを絶ちません。古今東西結婚がいかにむずかしいもので永遠の課題であるかを認めざるをえなくなりました。愛などという、きわめて不確かなものを過信しバラ色に彩っていた未来に、予期せぬ難関や落とし穴が控えているのですから、無防備に予備知識なしでそこへ飛びこむのはあまりにも無謀です。といって躊躇して独身を通せば、人並みの幸福を取り逃がし、「結婚した者は皆後悔している。しかし、しなかった者はもっと後悔している」(スイスの哲学者・アミエル)という結果になりかねません。私の持論を申せば、結婚はぜひしたほうがよい。ただ、彼(特定の恋人であれ友人であれ)と結婚すべきか否かは、ハムレット式にじっくり考えて結論を出すべきです。

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