あいつぐ大型倒産

2012-02-05

一九九七年一月、持ち帰り寿司の京樽が子会社の財テク失敗で倒産した。京樽につづき、上場企業の倒産があいついた。雅叙園観光(ホテル経営、五十鈴建設示動産開発)、東海興業、多田建設(ゼネコン)、大都工業(ゼネコン)、ヤオハンジャパン(スーパーストア)、三洋証券(証券業)である。さらにその年の一一月、大蔵省の「護送船団方式」によって守られているはずの都市銀行のひとつ北海道拓殖銀行が経営破綻した。つづけて、創業一〇〇年を誇り業界四位の山「証券が自主廃業を発表した。

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」一月の東食(総合食品商社)倒産で一九九七年は暮れていった。バブル崩壊以後、確たる景気回復感のないまま閉塞感にとらわれている日本社会にとって、一連の上場企業倒産は雇用にたいする不安感をいやがうえにも高めるものであった。中小企業はもちろん、いまや大企業ですら安全とはいえないのである。ビジネス週刊誌はそろって「大失業時代がくる」「ホワイトカラー大失業の危機」「大失業時代到来!」と書きたてた。たしかに倒産による失業という事態は劇的である。北海道拓殖銀行や山一証券のような有名企業で働いていた人たちにとって、無責任な経営陣の失敗のツケをこうした形で支払わなければならないことは、とうてい承服しがたいであろう。また、他社の社員にとっても他人事とは思えないであろう。金融機関やゼネコンなどがかかえる巨額の不良債権、国際決済銀行(BIS)基準の自己資本比率を達成しようとする金融機関による貸し渋り、内需不振、財政赤字の拡大、低迷する株価など、悲観的な材料が目白押しに並んでいる。